山麓から見上げる南木曾岳
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コウヤマキ大木(大きな写真)
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3時に秩父を出てきたのだが、さすがに南木曾は遠い。
中津川まわりで蘭登山口まで、5時間ほどもかかってしまった。
それでも天気は上々。
いい山行きになりそうだった。
しばらくは林道歩き。
道沿いの小川には小さな魚が泳いで水面をうかがっていた。
林縁にマルバノキやシロモジが多く、木曽の山に来たんだなという実感がある。
道標に従って、登山口への近道に入ると蘭美林という遊歩道。
一帯は国有林らしかった。
ヒノキ、アスナロの大木とミズナラなどの広葉樹が混生した森だ。
大きな伐根も見られるので、純然たる天然林ではないらしいが、自然度が高そうで好ましい。
林道から再び遊歩道に入ってしばらくで、登山道と下山道の分岐。
登山道は緩やかに登って行くと、前方には急斜面に大岩を点在させた、峨々たる山容の南木曾岳が望まれる。
尾根に上がるとやや傾斜が出てき、しばらくのあいだネズコが多いが、まもなく紅葉したマルバノキと共にコウヤマキの自然林に入っていく。
奥秩父にコウヤマキは生えていないので、ヒノキのような樹肌にマツを太くしたような長い針葉はとても珍しく思える。
ここでしばらくコウヤマキなどの写真撮影。
といってもおれは大した写真は撮れなかったので、コンビニで買ってきたおにぎりを食って小休止。
コウヤマキ林を抜けると胸を突くような急登となる。
傾斜のあるせいもあるのか、この山の登山道は木製のはしご道や桟道が連続する。
これを整備するのはずいぶん手が掛かるだろう。
休む間もなく登っていくと傾斜がゆるみ、展望のない山頂。
ここは休まず先に向かうと、南木曾岳山大神と彫られた丸い石柱。
さらに御嶽山展望台を経て、スズタケの密生したちょっとした台地となる。
この一帯は展望がよく、高山的な雰囲気がよい。
南木曾嶽山大神碑
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(左から)木曽駒・中岳・三ノ沢岳
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きれいに使われている避難小屋(水場なし)のわきを通った先が中央アルプスと御嶽山・乗鞍岳の展望台。
ここの展望は、絶景だ。
中央アルプスは、駒ヶ岳から摺古木山まで全山がそろっている。
先日歩いた駒ヶ岳周辺では、宝剣岳が三ノ沢だけの陰になって一部しか見えない以外は、すべてよく見えていた。
正面に見える空木岳や南駒ヶ岳もすばらしく、いつか登ってみたい気にさせられる。
空木岳・南駒ヶ岳をバックに避難小屋
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コウヤマキの幹
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ここでしばらく休んで、摩利支天からの下山路に向かう。
摩利支天はかこう岩の岩塊のピークでここも好展望。
ここからの下山道も登山道同様にはしご道の連続。
かなり下ったあたりにまたコウヤマキ林がある。
このあたりでは、標高1300〜1400メートル内外の尾根がコウヤマキの自生地なのだろう。
またまた写真を撮りながら下っていくとすぐに登山道との分岐に着いた。
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