日帰りで雲上の峰めぐり
- 三ノ沢岳 -

【年月日】

2006年8月15日
【同行者】 単独
【タイム】

千畳敷(7:00)−三ノ沢岳分岐(7:43)−三ノ沢岳(9:09-9:49)
宝剣岳(12:00)−木曽駒ヶ岳(12:40)−浄土乗越(13:24)
千畳敷(14:05)

【地形図】 木曽駒ヶ岳 ルート地図

 千畳敷へのかんたんアプローチは、菅の台バスセンターからのシャトルバス。
 しらび平でロープウェーに乗り換えて、あっという間に千畳敷。
 青空をバックに、朝のカールを囲繞する岩壁が光っていた。

極楽平から望む三ノ沢岳
三ノ沢岳から空木岳・南駒ヶ岳を望む

 朝の早い時間の便に乗ってるのは、ハイカー風の人が多い。
 早い人は、極楽平へどんどん登っていく。
 こちらは時間があるのでゆっくり行く。

 ヨツバシオガマ、ミヤマキンポウゲ、モミジカラマツ、コイワカガミ、ミヤマダイコンソウ、イワツメクサ、キバナノコマノツメ、チングルマ、アキノキリンソウ、ネバリノギラン、エゾシオガマ、アオノツガザクラなど、さすがに花が多い。

 ひと登りで極楽平。
 天気がよいので、遠望がきく。

 近くは、三ノ沢岳、宝剣岳、空木岳、南駒ヶ岳。
 中景に御岳、恵那山。
 東側は南アルプス全山と八ヶ岳。
 農鳥岳と塩見岳の間に富士山も見えていた。

 展望のよい稜線を少し歩いて、宝剣岳手前で三ノ沢岳分岐。
 ここからは、ハイマツの中を気前よく下っていく。
 このあたりに花はさほど多くないが、鞍部あたりに一、二のコブがあり、岩陰にダイモンジソウ、ゴゼンタチバナ、ミヤマホツツジなどが咲いていた。

 三ノ沢岳への登りは30分もかからない。
 ピークの北東から頂稜に達すると、南側に回り込む。
 三ノ沢岳のお花畑は、南側斜面だ。

 シナノキンバイ、ハクサンイチゲ、エゾシオガマ、ミヤマコウゾリナ、ウサギギク、ムカゴトラノオ、ヨツバシオガマ、ミヤマキンバイ、ハクサンチドリ、コケモモ、シナノヒメクワガタなどが咲き乱れていた。

 千畳敷の方が花数は多いが、おかしな観光客がいないので、こっちの方が心が安らぐ。

 岩塊の散乱した小広い山頂には、ハイカーもほとんどいなかった。

三ノ沢岳から遠く穂高・槍
三ノ沢岳から宝剣岳を望む

 座敷のように広くて平らな岩があったので、そこに陣取って大休止。
 眼前に木曽前岳、駒ヶ岳、中岳、宝剣岳が並び、北西に目を転じると御岳と乗鞍岳が大きい。
 乗鞍のかなたには槍・穂高連峰がはっきりと望まれる。
 その右の大きな山は大天井岳だろう。

 朝からほとんどなにも食べていなかったので、コンビニのおにぎりをほおばって缶チューハイを一本でダウン。
 そのまま眠ってしまった。

 しばし休んで往路を戻る。
 時間があるので、分岐から今度は宝剣岳にとりつく。
 要所に鎖が設置されているので、さほど危険というわけではないが、スリルはある。

ミヤマキンポウゲとシナノキンバイの群落
チングルマ満開

 かなり腕力を使って宝剣岳。
 狭いピークに人がいたので、ここはそのまま通過。
 家族連れや中高年パーティがいるので、鎖場通過の待ち時間がけっこう長い。

 2軒の山小屋の前ではコマクサの復活試験を行っていたが、なかなかむずかしそうだった。
 中岳は西側の巻き道を行く。
 ここにもいくらか花が咲いていた。

 鞍部に建つ頂上山荘のテント場を見てから、駒ヶ岳への登り。
 ここもあっという間だった。
 山頂で店を開いていたオニイサンから飲み物を買い、神社に拝礼して下山にかかる。

 今度は中岳を越えて浄土乗越から千畳敷へ直接下るコース。
 浄土乗越の下り道は、蛇籠でガレ場をむりやり崩壊止めしたようなところで、なんだか無惨な感じ。
 花はとてもきれいに咲いているのだが、ルートが美しくないし、観光客が傍若無人に登ってくるので、いい感じはしない。

 千畳敷へは2時過ぎに着いたが、ロープウェーに乗れるまで2時間待ちだといわれた。