北山ワンダリング
− 桟敷ヶ岳から魚谷山 −

【年月日】

2007年12月26日
【同行者】 単独
【タイム】

雲ヶ畑岩屋橋(9:25)−尾根上(10:15)−桟敷ヶ岳(11:16)
−祖父谷林道(11:35)−狼峠(11:49)−魚谷林道(11:59)
−柳谷入口(12:31)−魚谷山(12:57)−柳谷峠(13:10)−滝谷峠
(14:13)−貴船川上流河原(14:50-15:04)−貴船口駅(16:12)

【地形図】 周山、大原

 岩屋橋行きのバスは出町柳発8時半と、ほどよい時刻に出発してくれるのだが、岩屋橋から戻るバスは、9時半の次は17時までない。
 祖父谷峠への周回コースが無難だが、それだと岩屋橋でのバス待ちが長すぎる。
 そこで、北山のトラディショナルな峠と谷をつないで、貴船へ下山しようと考えた。

気持ちのよい雑木林
ブナ・コナラが多い

 岩屋橋行きのバスの乗客は、山に入ると自分一人になった。
 バスを降りると天気はよいのに、底冷えのする北山らしい冷気に包まれた。

 橋を渡り、惟喬神社を右に見て、志明院の方に向かう。
 あたりはスギ林だが、あまり手が入っておらず、見るべきものはない。

 しばらく歩くと、「さじき登山道」という手製の道標。
 今日はやや先を急ぐので、薬師峠をエスケープできる西谷コースに入った。

 やや急傾斜と感じるコンクリ道を登っていくが、景観に変化はなし。
 林道終点からもずっとスギ林が続く。

 山道はおおむね渓に沿ってつけられており、踏みあとは不鮮明だが、テープの目印が多いので迷うことはない。
 谷の詰めは平坦地で、ゆるやかに雑木の尾根に出る。

 この山のいいところは、尾根がずっと雑木に覆われている点だ。
 風もなく、ところどころでホオジロやシジュウカラの姿が見られた。

ツグミが多かった
スギエダタケ

 双耳峰の岩茸山は東側を巻いて過ぎる。
 コナラ・ブナ・アセビの多い雑木林が、ずっと続いていた。

 伐採と風倒によって東側が開けた場所が一ヶ所。
 展望はよいのだが、スギ山が続いているばかりで、ちょっと登りたくなるようなピークはない。

 尾根に戻ってしばらくで、早くも桟敷ヶ岳手前の送電鉄塔。
 その下の鞍部あたりが、最も気分のよい場所。
 桟敷ヶ岳の展望もほぼ同様で、開けているわりには比良あたりが見えなかったので、今ひとつ展望の魅力には欠けた。

 先が長いので、ここは休まず、東へ下る溝状の急坂に入る。
 祖父谷林道まではすぐだった。

 岩屋橋方面へ少し下ると、伐採あとの広大な崩壊地。
 伐採後、植栽前に豪雨に遭ってしまったのかとも思うが、よく見ると崩壊は、開削された林道から始まっている。
 いい加減な林道工事によって、ひどい山崩れを起こしてしまったのは明らかだ。

 ところがこの林道が、これから登る予定の狼峠。
 古い峠道は当然、消滅していた。
 林道を登っていくと、峠で山道を発見できたが、こちらの道は間伐材を道に投げ捨ててあり、通行に苦慮した。

 ともかく魚谷林道に出ることができたので、今度は魚谷峠に向かう。
 頭上を送電線が渡った先から、灰屋川本流と分かれて峠に向かう。

 峠の少し手前に柳谷峠への道標。
 この道を使えば、魚谷山をエスケープすることができる。

 これまた感じのよい雑木の浅い谷をつめたが、柳谷峠が見つからず、しばしのロスタイム。
 やむなく魚谷山に登って、13年前に通ったルートを下って柳谷峠を見つけ、滝谷へと下る。

 ここでまたルートミス。
 テープの目印に誘引されて、滝谷峠への沢より一つ(下流から見て)奥の支流に入り込んでしまった。
 地形図を読む力が落ちていて情けない。

小魚を探すアオサギ
ヒラタケ群生

 小さな谷を詰めて尾根に上がるが、踏みあともなし。
 とりあえず高い方に向かって歩いていくと、芹生峠手前から南に向かって伸びる尾根に出た。
 滝谷峠はそのすぐ南だった。

 ここまで明るい雑木林を歩いてきたので、滝谷峠から貴船へのスギ林は、地獄の入口のように暗い。
 昨年も通った芹生峠から貴船に下る道に出たところで、遅い大休止。

 あとは叡電貴船口駅まで、鳥やきのこを見ながら下るだけだった。
 紅葉の季節にはずいぶん賑わっていた貴船の歓楽街も、年末とあってずいぶん閑散としていた。