雪の北山
− 八丁平から峰床山 −

【年月日】

2007年11月22日
【同行者】 単独
【タイム】

葛川中学校(9:43)−右俣出合(10:20)−中村乗越
(11:46)−峠(13:07)−峰床山(13:20)−峠(13:27)
−野鳥の森(14:14)−峰定寺(15:00)

【地形図】 花背 ルート地図

ケンポナシの実
スギの大木

 前日の夕方から冬型になってしまった。
 雨は夜中降り続いていたが、結局、朝になってもやむことはなかった。
 多少なりとも南下すればましかとも思ったのだが、葛川中学校前に着いたときにもまだ、盛んに降っていた。

 午後からは多少好転するという予報でもあったので、傘をさして江賀谷沿いの林道を行く。
 周囲はほとんどスギ林。

 林道終点で江賀谷を渡り、右俣に沿う登山道に入る。
 最初は植林だが、雑木林やまばらに生えた大スギも出てくる。
 雨はみぞれから雪に変わったが、やむことはなく降り続いた。

 登山道が沢からしばし離れるところで、ケンポナシの木。
 ケンポナシは、奥久慈男体山で見て以来だが、こちらには実がたくさん落ちていた。

中村乗越下にあったクリの大木
ズミ凍る

 中村乗越へは、地図上の見た目より時間がかかった。
 周囲はミズナラとクリの疎林だが、今年初めて見る樹氷が美しい。

 寒いながら幻想的なところをゆっくり下って、クリの大木のある三叉路。
 ここはもう、湿原の一角だ。

 湿原とはいえ、空の開けた草原ではなく、樹林化の進んだ平坦地だ。
 道ばたのズミの実が雪をのせて凍っている。

雪の八丁平
橋も凍る

 左(南)にしばし歩くとまた、三叉路。
 左に行くとフノ谷とあるので、ここは右。
 少し登ったところから、平坦地がよく見えた。

 すぐにまた三叉路で左フノ谷とあるので、ここは直進気味に行く。
 このあたりには道標はなく、ガスで周囲の景観も見えないので、地図が頼りだ。

ツリバナ凍る
クラガリ谷のクリ大木(大きな写真)

 小さな流れを渡り返していくと、クラガリ谷に入っていく。
 ここにはクリの大木が何本か生えており、大量の雪をのせたツリバナなども咲いていて、踏みあとは不鮮明ながら、とても風情のよいところだった。

 峰床山直下の峠に至ると、積雪は5センチくらい。
 いささか不謹慎かもしれないが、傘さしのまま峰床山に向かう。
 当然ながら、ハイカーは誰もいない。

 峰床山は西側が伐り開かれているようだったが、雪はますます強く、この日の展望は皆無。
 写真だけ撮って峠へ引き返す。

峰床山山頂(大きな写真)
峰定寺手前で見た青空

 峠のすぐ南は展望台になっていたが、もちろん展望は皆無。
 下っていくと、いきなり林道に出た。
 ここからフノ谷に下ってしまっては困るので、尾根道を行こうとしたが、どうも不鮮明のようだった。
 そこで、道標に「道悪い」と書いてはあったが、林道からナメラ谷に下る道に入ってみる。

 下りはじめからひどい急降下だった上、落ち葉が堆積した上に薄く雪の乗ったすべりやすい斜面を、沢に沿ってトラバース気味に下っていかねばならず、確かに悪い道だった。
 途中、さしていた傘を落としてしまい、不安定なガレ場を下って取りに行ったが、いささか危なかった。

 道形もやや不鮮明な長い急降下ののち、林道に出る。
 この道はどうも、あまり一般的なルートではなさそうだ。

 ここから長い林道歩き。
 峰定寺には15時に着けたのだが、雨天時は参拝できないとのことで、山門は閉じられていた。
 紅葉はちょうどよい状態と見えたので、峰定寺を見ることができないのは残念だった。