雪のない北山は、はじめてだった。
仲平橋にMTBをデポして、自動車で足尾谷出合へ。
早春のような暖かさだ。
足尾谷は小さな谷だが、雪解け水が入っているのか、水量豊富で、美しい渓だ。林道が終わって沢沿いの道を行くが、ゴミが多いのは、いただけない。
河原の石に動物の足跡。
朽ちた炭焼きがま跡が、谷の歴史を偲ばせる。
ツボクリ谷に入っても、雪はほとんどなし。植林があまりされていないので、明るくて気持ちがよい谷だ。
スギの樹下に小さなツエタケが出ていた。
踏みあとは時にとぎれるが、目印や道標はとても多い。
何度も沢を渡り返し、ずいぶん登った感じだが、ツボクリ谷の水量は衰えない。融雪があるにしても、山がしっかりしていなくては、こうはいかないだろう。
トチの巨木のある広場で、下山者と白い犬に出会う。
首輪をしているが、迷い犬らしいとのこと。
なぜか、ここからわれわれについてきた。
ここから山頂に向かって、小さなクボの急登。
ここからは、多少雪が深くなった。
よく道を知っている犬で、雪の山頂へと案内してくれた。
快晴無風。
武奈ヶ岳や蛇谷ヶ峰も、上部のみ冠雪。
でも、美しい。
雪の上に腰をおろしていると、犬は寺谷へ下山していった。
大休止ののち、われわれも寺谷へ。
こちらはヒノキが植えられているので、里山らしい雰囲気。
ちょろちょろ流れていた寺谷は、すぐにりっぱな流れになる。
こちらはあまり見るべきものがないので、林道に出合うまで1時間もかからなかった。
安曇川源流もきれいな谷だ。
林道歩きしばしで、仲平橋に着いた。
さきに下山していた白い犬が歩いていたので、呼ぶと、こちらへ駆けてきた。