−魚谷山から二ノ瀬ユリ−
そのために、えらく忙しい思いをした。
バスを降りた出合橋あたりの雰囲気は奥武蔵と変わらない。 松尾谷と直谷との分岐は松尾谷へ。
地形図ではしばらくで林道が切れるようになっているのだが、実際には、どこまで行っても簡易舗装ながら道路がつづいていた。 この道から再び道路に出た三叉路が、とりあえずの目的地である魚谷峠。
林道を左に行くと惣谷、直進する不明瞭な山道は医王谷とあったが、右にいくとどこへ行くのかは書いていなかった。
ここの尾根はクマザサの下生えにコナラやリョウブ、アセビなどの雑木の道なので感じがよい。 アセビのトンネルを少し登るとすぐに魚谷山。
ササと雑木に囲まれた山頂は展望は皆無、「魚谷山」と書いたプレートがあたりの木にたくさんつるしてあるが、キツツキが木をたたく音しか聞こえない静寂境。
柳谷峠へ向かうクマザサの中の下りはなぜか雪が多く、ササについた水がズボンを濡らす。
細い沢の中をあらわれては消える道を登りつめると、小広い滝谷峠。
ユリ道というのはずっと山腹を巻いていると思っていたのだが、実際にはかなり複雑なルートだった。
大岩方面、夜泣峠方面、二ノ瀬ユリの変形十字路は、夜泣峠へ向かう尾根上の山道をとった。
夜泣峠にはマウンテンバイク登山隊の一行がにぎやかに休んでいたのでさっさと通り、二ノ瀬駅へ下る。 |