静かな北山の峠を行く
−魚谷山から二ノ瀬ユリ−

【年月日】

1994年1月3日
【同行者】 単独
【タイム】

出合橋(9:21)−魚谷峠(10:43)−魚谷山(11:16)−柳谷峠
(11:28)−滝谷峠(12:12)−夜泣峠(1:49)−二ノ瀬(2:23)

【地形図】 大原、周山

北山杉

夜泣峠付近にて
 京阪三条の駅から雲ヶ畑岩屋橋行きのバスは出町柳から出ることになったのを知らなかった。
 そのために、えらく忙しい思いをした。

 バスを降りた出合橋あたりの雰囲気は奥武蔵と変わらない。
 中津川はところどころ護岸工事がしてあり、川のなかもあまりきれいではなかった

 松尾谷と直谷との分岐は松尾谷へ。

 地形図ではしばらくで林道が切れるようになっているのだが、実際には、どこまで行っても簡易舗装ながら道路がつづいていた。
 ヘアピンカーブを何度も曲がり、ずいぶん登ったところで山道らしき道を見つけ、細々とした流れになった水流をまたいでその道にはいった。

 この道から再び道路に出た三叉路が、とりあえずの目的地である魚谷峠。

 林道を左に行くと惣谷、直進する不明瞭な山道は医王谷とあったが、右にいくとどこへ行くのかは書いていなかった。
 ここは右の道と松尾谷林道とのあいだの尾根を登るトレイルにはいる。
 それにしても林道が多すぎるし、地形図もあまりに不正確だ。

 ここの尾根はクマザサの下生えにコナラやリョウブ、アセビなどの雑木の道なので感じがよい。
 ミヤマシキミの実がたくさんなっているのは、奥武蔵とぜんぜん違うところだ。
 薄日が射していて、予報が悪かった割には天気も上出来。

 アセビのトンネルを少し登るとすぐに魚谷山。

 ササと雑木に囲まれた山頂は展望は皆無、「魚谷山」と書いたプレートがあたりの木にたくさんつるしてあるが、キツツキが木をたたく音しか聞こえない静寂境。
 ここで昼食。

 柳谷峠へ向かうクマザサの中の下りはなぜか雪が多く、ササについた水がズボンを濡らす。
 直谷方面と滝谷峠方面との三叉路は滝谷峠へ。

 細い沢の中をあらわれては消える道を登りつめると、小広い滝谷峠。
 ここからは尾根をからみながら南に向かうユリ道へ。

 ユリ道というのはずっと山腹を巻いていると思っていたのだが、実際にはかなり複雑なルートだった。
 樋ノ水峠方面と二ノ瀬方面との三叉路で少し思案したが、ここは林道を二ノ瀬方面に下るのが正解。

 大岩方面、夜泣峠方面、二ノ瀬ユリの変形十字路は、夜泣峠へ向かう尾根上の山道をとった。
 アカマツと雑木の混生林だが、キノコを盗掘したものは窃盗罪で告訴するという札がたくさんつるしてあった。

 夜泣峠にはマウンテンバイク登山隊の一行がにぎやかに休んでいたのでさっさと通り、二ノ瀬駅へ下る。
 叡電の線路手前の大堰堤でフユイチゴがたくさんなっていたので、イチゴ摘みをしてから駅に入った。