落ち葉をかく山
−丸岩−

【年月日】

2001年11月17日
【同行者】 単独
【タイム】

登山口(13:00)−丸岩(13:25-13:35)−登山口(13:55)

【地形図】 長野原

破れちゃった傘
 丸岩は、川原湯温泉の先にそびえる、円筒形の岩峰で、吾妻川の対岸にある王城山と対峙している。
 吾妻線の走る谷底から見上げると、堂々たる岩壁が印象的だ。

 登山口は、須賀尾峠から少し下ったところ。
 小さな手製の道標がある。

 あたりはたいへん美しいミズナラ林で、地面は深い落ち葉におおわれていた。
 登山口と記された、小さな立て札のそばに、ここは落ち葉を売り払っているところなので、無断で落ち葉かきをしてはけないという、営林署の立て札もあった。

 細い登山道は、南の岩峰の基部を巻いて、丸岩との鞍部に向かっている。
 葉を落とした、ガマズミやサルトリイバラの実が淋しげだ。

 鞍部から少し登ると、早くもピーク直下。
 ここは、砦のあとなので、尾根の上に土塁が築かれている。
 土塁上にも、落ち葉が厚く降り積もり、ヤブレガサが、その名の通りの姿で枯れ残っていた。

 ピークもまた、いかにも砦のあとらしく、平坦にならされたようなところだった。
 ミズナラの大木に、ヤドリギがいくつかついていた。
 展望はないが、雑木が葉を落としたあとなので、とても明るい山頂だった。

 しばし休んで、登山口に戻ると、日は早くも西に傾き、ムラサキシキブの実が美しく輝いていた。

 斜面では、どこかの人がさかんに落ち葉をかいていた。
 腐葉土を作るのかな。それとも、堆肥にするのかな。
 おれも、来春の作付けのために、この冬のうちにたくさん落ち葉をかいて、堆肥を作らなければならない。
 のんびり山登りなどやっている場合ではないと、少々あせりながら、家路についた。