花のない大菩薩峠

− 上日川峠から周回 −

【年月日】

2018年9月23日
【同行者】 全部で8名
【タイム】

上日川峠(9:05)−雷岩(10:27-10:40)−大菩薩峠(11:25-11:35)
−小屋平(13:00-13:09)−上日川峠(13:52)

【地形図】 大菩薩峠 柳沢峠 ルート地図

 今年の秋雨前線はなかなかしぶとく、八月以来、不順な天気が続いていた。
 天気が週末に崩れるパターンが定着していたのだが、登山予定日だけ晴れ予報となったのは、幸運だった。
 とはいえ、八高線の車窓からは、どんより曇った空が見えていた。

 甲斐大和で降りた登山者の数は、どう考えても異常だった。
 もちろん、一台のバスに乗れる状態でない。
 バスダイヤでは8:10発になっていたが、満員になり次第、狭いターミナルから次々にバスが出ていき、われわれが乗ったのは四台目のバスだった。
 バスが走り出したあと、運転席から、「次の列車が着いたのであと70人くらい乗れない状態だ」と言う無線の声が聞こえた。

サンゴハリタケ(大きな写真)
サンゴハリタケ(大きな写真)

 上日川峠の駐車場はもちろん満杯で、誘導員の人が次々に到着する自動車を、別の駐車場へと誘導していた。
 トイレには行列ができており、どうにもならない感じだった。
 これが、人気のある山の現実なのだった。

 時間をかなりロスして出発。
 福ちゃん荘を過ぎても、登山者の流れが途切れない。

 ササが多いので、足元にきのこは少なかったが、ミズナラ林でサンゴハリタケをいくつか見つけたときには、うれしかった。

コウリンカ(大きな写真)
大菩薩峠(大きな写真)

 雷岩で小休止。
 天気は朝早くほど悪くなく、青空も見えていたが、残念ながら富士山方面には雲がかかっていた。

 大菩薩嶺には行かず展望のよい尾根を進む。
 相変わらず、登山者がすこぶる多い。

ニカワハリタケ(大きな写真)
石丸峠(大きな写真)

 ササの陰にリンドウが一輪。
 ここに初めて訪れたのは奇しくもちょうど30年前の1988年9月23日だった。
 その時の記録には、ヤマトリカブト・ウメバチソウ・マツムシソウ・ハナイカリ・キツリフネ・ミネウスユキソウ・ナギナタコウジュ・アキノキリンソウ・リンドウ・キョウガノコ・アキノタムラソウ・ノアザミ・ヤマラッキョウ・フシグロセンノウ・セキヤノアキチョウジ・ツリフネソウ・キバナアキギリなどが咲き乱れていたとある。
 これらの花のほとんどは消えてしまい、かつて御花畑だった稜線は、単なるササ原に変わってしまった。

 介山荘前も大賑わいだった。
 ここで小休止。

イヌハッカ(大きな写真)
ヌメリツバタケモドキ(大きな写真)

 熊沢山を越えると石丸峠で、花はなくとも伸びやかなササ原は爽快だ。
 雑木の小尾根を下っていくが、思わしいきのこは出ていなかった。

 小屋平で小休止して、上日川峠へ。
 14時のバスにはどうにか間に合った。