大なるものに驚き、小なるものに感嘆する
−裂石から大菩薩嶺周回−
【年月日】 |
2016年7月10日 |
【同行者】 |
単独 |
【タイム】 |
裂石(9:34)−丸川峠(11:05-11:34)−大菩薩嶺(12:54)
−雷岩(12:59-13:39)−上日川峠(14:29)−裂石(15:37)
|
【地形図】 |
柳沢峠、大菩薩峠 ルート地図
|
さほど早く家を出たわけでもなかったのだが、やっぱり疲れてしまい、途中で大休憩してしまったため、丸川峠入口の駐車場に着いたのは9時を回っていた。
駐車スペースをどうにか見つけて自動車をとめ、ミソギ沢に沿うコンクリ道を登り始めた。
イチヤクソウが一株咲いていたが、花もなく、いくつかのきのこが目に入っただけで、見るものに乏しいが、沢沿いの道は涼しくて気持ちがよい。
尾根にとりつくと、さすがに暑い。
基本的にブナ混じりの雑木林で、植林されていない。
ときおり弱い風が過ぎるので、どうにかなりそうなほどでもなかった。
ウスヒラタケが切り株に出ていたが、温度が高いため、さほどよい状態でもなかった。
急なところもあるが、ゆるい登りも交えるので、快調に登高して、ほどなく丸川峠の草原に着いた。
本来であれば、各種草花が咲いていてもよさそうなものだが、めぼしい花はキバナノヤマオダマキが一輪咲いていただけで、キバナニガナやキンポウゲが見える程度だった。
ザックを小屋の外において、小屋でコーヒーをいただいた。
普段はあまりコーヒーを飲まないのだが、本職に淹れていただけるのでとても美味しい。
小屋番さん、居合わせたハイカーと雑談を楽しんでから、大菩薩方面へ登る。
相変わらずきのこも花も少ないのだが、北側斜面にコイチヨウランが点々と咲いていた。
花がなくなったのは鹿に食われたからだ。
コイチヨウランは葉っぱを見つけるのが困難なほど極小な植物なので、鹿の目になど入らないのだろう。
小さくて自己主張しない植物だから、食害圧力をかわすことができる。
単純でない生態系の世界では、強いものが生き残るとは限らない。
登山道では人をあまり見かけなかったが、雷岩には大勢のハイカーが憩っていた。
ここで大休止。
展望は今ひとつだったが、そよ風が吹いていて、暑くはなかった。
南側を見るとダム湖が醜いので、北側を向いて休んだ。
南側斜面は乾いているので、きのこも花もほとんど見あたらない。
スズタケの下りになると、オートバイの爆音が聞こえてき、福ちゃん荘のわきを抜けて上日川峠に着いた。
ここは相変わらず、大混雑だった。
この日のコースの白眉は、ここから裂石までの下り道だった。
ブナ混じりの雑木林なのだが、ブナの大木やクリの巨木がときどき立っていて目を引く。
登山道沿いの木を眺めながら下ったのだが、登山道をはずれた斜面にも、いい木があったかもしれない。
この日は、休憩込みで6時間かかった。
ちょっとした散歩コースという印象だったのだが、けっこう歩きでのあるコースだった。
|