−日川尾根−
嵯峨塩鉱泉前で8時30分発の栄和交通のバスを待っていると、8時過ぎから臨時バスが何台も通っていく。
定時のバスに乗ると、もちろん空き座席はない。
ほとんどの乗客は途中乗車の単独者に迷惑そうにしていたが、真ん中へんにいた女性が、「ここへどうぞ」と補助席を使わせてくれた。
上日川峠は当然、大賑わいだった。 とはいえ、日川尾根へ向かったのは、自分一人だけだった。
ウラジロモミの林を抜けるとほぼずっと、カラマツ林が続く。
いったん車道に出て送電線をくぐってから再び山道に入るのだが、このあたりはややわかりにくい。
この尾根の、沢の源頭部には苔むした転石帯がある。
三角点のあるピークをいつの間にか過ぎて、電波塔のわきで大休止。
ここからしばらく車道を行ってすぐに下日川峠だが、峠らしきものは何もなし。
平坦な道は、雑木林・カラマツ林・ウラジロモミの植林地が続く。 ここはゆっくり、大木を鑑賞した。
源次郎岳分岐から先は一度歩いたことがある道なのだが、あまり歩かれていないのか、踏みあとがずいぶん薄くなる。
ここのクリには、幹が裂けた老木が多い。
ゆるやかに下って行くと、牛奥峠。
車道を渡ると、なんとなく見覚えのある道をゆるやかに下っていく。 ずいぶん寒くなったのに、コシオガマが繊細で可憐な花を咲かせていた。
|