早春の南大菩薩
【年月日】 |
2008年3月25〜26日 |
【同行者】 |
多数 |
【タイム】 |
3/25 大和天目山温泉(10:30)−林道分岐(11:42)−湯ノ沢峠(12:53)
3/26 湯ノ沢峠(5:40)−大蔵高丸(6:20)−破魔射場丸(6:54)
米背負のタル(7:35)−大谷ヶ丸(7:53-8:05)−滝子山(9:50-10:20)
−桧平(10:56)−水場(11:45-11:55)−初狩駅(13:02)
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【地形図】 |
大菩薩峠、笹子、大月 ルート地図
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一日目(大和天目山温泉〜湯ノ沢峠避難小屋)
数日前までは雨予報だったのに、ずいぶんよく晴れてくれた。
初狩から車窓越しに見る滝子山が青空によく映えていた。
甲斐大和からの旧村営バスに乗って天目山温泉へ。
今回はここから出発する。
最初はずっと林道歩き。
春の日射しが降り注ぐ沢では、ミソサザイがさえずり、ホオジロが遊んでいた。
焼山沢の対岸ではカラマツを伐採していて、、数台のチェーンソーがうなりをあげていた。
ずいぶん歩いて林道の分岐。
ここから沢沿いの山道に入る。
ここまで来ると残雪が出てきたので、スパッツを装着。
流れが細くなるとまもなく、見覚えのある湯ノ沢峠の水場に着いた。
湯ノ沢峠の小屋はちょうど2年ぶり。
内部はきれいだが、相変わらず、残置布団が多くて就寝スペースを圧迫している。
時間が十分あるので、まずは大蔵高丸まで空身で散歩。
いつの間にか雲が多くなっており、残念ながら富士山はほとんど雲に隠れていた。
小さな焚き火
| お花畑でご来光
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しばらく薪集めをして、食事の支度。
手際はまずまず。
それでも、食事がすむころにはすっかり暗くなった。
この小屋には電気が通じているので、蛍光灯をつけてあと片づけをしたあと、大人たちは焚き火を囲んで世間話に花を咲かせ、若者たちは小屋の中で何かをして盛り上がっていた。
空はよく晴れており、久しぶりにたくさんの星を見ることができた。
墨絵の権現山
| 檜平のミズナラ林
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二日目(湯ノ沢峠避難小屋〜初狩駅)
翌朝4時に目ざめたとき、南の空はまだ晴れていたが、5時40分に出発するころにはずいぶん曇ってしまった。
ウソやウグイスがさえずる中、締まった雪を踏みながら大蔵高丸へ。
ここの登り途中で陽が昇った。
山頂から、権現山や百蔵山など東の低山のシルエットはいい感じだったが、富士山は全く見えず、八ヶ岳かと思える高い山がはるか西に望めるだけだった。
ここからハマイバまでは、荷物さえ軽ければ気分のいい稜線漫歩。
密生したスズタケの中にダケカンバやミズナラがまばらに生えたところだ。
少し下って、ズミやノイバラの間につけられた道を行くと、天下石。
前方に大谷ヶ丸が目の前だ。
下ったところが米背負のタルで、大蔵沢林道へのエスケープルートが分岐している。
大谷ヶ丸への登りは見た目ほどつらくない。
このあたりは、今回のコース最大のブナ自然林。
驚くほどの大木はないが、立派なブナが多い。
ルリビタキやヒガラらしき小鳥がさかんにさえずり、キツツキのドラミングが聞こえるのは、2年前とおんなじだ。
大菩薩にブナ林が少ないのは、ブナをターゲットに皆伐してカラマツを植えたからだろう。
カラマツ植林地には多く、昭和40年代半ばの植栽という看板が立っているから、約40年生となるが、あまりお金にはなりそうにない。
大谷ヶ丸でひといき入れて、滝子山へ向かおうとしたが、仕事道に入り込んでしまい、若干のタイムロス。
シカ道利用のトラバースで登山道に戻った。
ここからはずっとカラマツの植林地。
鎮西ヶ池わきの白縫神社にはステンレス製のポストが設置されていたが、あれは何だったのだろう。
滝子山は山容も立派だが、最後の登りが急登で、展望もすばらしく、とても達成感のある山だ。
この日は雲が多く、風もあり、おまけに風花まで飛んでいたが、十分に気持ちよかった。
下降点の大ブナ
| 水場近くの大ケヤキ
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滝子山からの下りも、なかなか見応えがある。
しばし下って、女坂に入ると、ジグザグ下りで檜平だが、このあたりはミズナラの純林だ。
原生林ではないが、40〜50年生くらいの木が広範囲に自生している。
さらに下って尾根を左(北)にそれるところには、ブナの大木。
ヒノキ林をジグザグに急降下し水場に出る手前には、ケヤキの大木がある。
水場周辺には何本ものケヤキがあり、これがさらに成長すればみごとだろう。
沢に降り着くと、ミヤマキケマンやヨゴレネコノメなどが咲き始めようとしているところだった。
松林でまた、マツカサキノコモドキが見られるかと期待したが、出ていなかった。
初狩駅まで来ると滝子山方面は、相変わらずよく晴れていた。
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