水源歩道散策
−丸川峠から柳沢峠−

【年月日】

2005年9月10日
【同行者】 Uさん
【タイム】

裂石(7:17)−丸川峠(10:14-11:00)−寺尾峠(11:35)−
天庭峠(11:53)−六本木峠(12:43-12-50)−柳沢峠(13:37)

【地形図】 柳沢峠、大菩薩峠 ルート地図

コウシュウヒゴタイ
カバイロツルタケは多かった

 柳沢峠からMTBで裂石までダウンヒル。
 雲峰寺先の登山者駐車場までは急な登りだが、いいウォーミングアップだ。

 丸川峠に行く登山道は、二万五千図(昭和60年修正)とぜんぜん違っているので、大幅にタイムロス。
 国土地理院のサイトで確かめたら、ちゃんと修正されていたから、持ってる地図が古すぎたのだった。

 旧ルート入口は民宿の犬小屋になっていたが、車道を少し行ったところにある新ルートの入口は、駐車スペースまである立派なものだった。

 ミソギ沢に沿う広い登山道をしばらく行く。
 キツリフネ、ツリフネソウ、ゲンノショウコ、キンミズヒキ、クサボタンなどが咲いているが、暗くてじめじめしたところなので、セキヤノアキチョウジなどは全く見なかった。

 尾根へのとりつきは、新地形図より少し手前。
 登山道のまわりは、カラマツが少し混じった雑木林の尾根だ。

 きのこの種類はまずまず多くて、ドクベニタケ、アミハナイグチ、アキヤマタケ、アカヤマドリ、キイボカサタケ、イッポンシメジ、カラマツアミハナイグチ、ムラサキアブラシメジモドキ、ツエタケ、シロヌメリイグチ、カバイロツルタケ、ドクツルタケ、ウスヒラタケ、ニオイワチチタケ、キイロイグチ、イタチタケ、キミアシイグチ、ヒイロガサ、チシオタケなどがあちこちに出ていた。

 途中何本か、ブナ、ダケカンバ、ツガの大木を見る。

 丸川峠が近づくと、道ばたにコウシュウヒゴタイが2輪。
 なかなか可憐な花だ。

 傾斜がなくなると、小広い草原の丸川峠。
 花はほとんどなくて、ワレモコウ、ミネウスユキソウ、ハナイカリ、マツムシソウ、ウメバチソウ、ハクサンフウロなどがわずかに咲いていた。
 ヤマラッキョウはまだつぼみの状態。
 ここで大休止。

石の上で休むキベリタテハ
ハナイカリ

 人通りはほとんどなく、静かなところだ。
 休んでいたら、キベリタテハが優雅に飛んできて、近くの岩の上に止まった。

 大菩薩方面と泉水谷方面への道を分け、柳沢峠への道に入ると、東京都の水源林。
 平坦なカラマツの植林がずっと続いている。
 ここ丹波山村の、総面積の7割は東京都の所有地だというから、たまげたもんだ。

 サンコタケ、タヌキノチャブクロ、ホテイシメジ、ハナイグチ、クサハツ、ベニテングタケ、カワリハツなどが出ていた。
 ここからハナイグチを摘みながら行ったが、ミヤコザサが多く、あまり見つからなかった。

 寺尾峠は泉水谷方面への分岐。
 さらに行くと、ウラジロモミ、ツガなどの森が出てくる。
 ウラジロモミ林は、植林かも知れない。

 天庭峠には分岐らしきものはなし。

 このあたり、板状の石が登山道に散乱していて、まるでわざわざ敷いたようだ。
 いかにも、古い地層が隆起してできた山らしい雰囲気。
 ツガ林は苔むしていて、富士山のような雰囲気でもある。

 オオウスムラサキフウセンタケ、ベニヤマタケ、オオキヌハダトマヤタケなど、奥山のきのこがちらほら見える。

 六本木峠が近づくとヒノキ林や広葉樹林。
 ツキヨタケ、シロイボカサタケ、スギタケモドキ、コガネヤマドリなどが見られたが、ハナイグチはおしまい。

 柳沢峠に戻るとひどい照りで、9月とは思えない暑さだった。

 帰りに大菩薩の湯で汗を流したが、大菩薩一帯の山の形成過程がくわしく書かれたパンフレットが置いてあってとても勉強になった。