妙見山の謎
- 小楢山から妙見山 -

【年月日】

2004年1月31日
【同行者】 単独
【タイム】

オーチャードヴィレッジまで1.25km交差点(10:28)−石仏のある
堰堤(11:30)−父恋し道分岐(11:46)−登山道入口(11:52)−小楢
峠(12:52)−小楢山(13:05-13:40)−大沢の頭(14:18)−一次
の峠(15:06)−三角点峰(15:24)−富士見台分岐(15:30)
−妙見山(15:40)−鼓川温泉(16:14)

【地形図】 川浦、塩山

山頂のシラカンバ(樹林越しに金峰山)
 相変わらず、すべてが凍る朝が続いている。
 雁坂トンネルを抜けると、雁坂嶺や鶏冠尾根の背景は真っ青な空なのだが、南を見ると、春霞。
 どんなに寒くても、春はもうすぐそこまで来ている。

 ひさびさのサイクリングだが、登り下りがあるのでけっこうきびしい。
 オーチャードヴィレッジまで1.25kmという看板のある交差点でギブアップし、自転車をデポして歩き出す。

 周囲はほとんどブドウ畑ばかりで、ラジオをかけながら剪定作業をしている人が多かった。
 しばらく歩くと、オーチャードヴィレッジフフという、何かの施設。
 ここにはレストランなどもあるようだ。

 施設を抜けても林道が続く。
 座頭塚、山の神、布袋石、開山碑など、由緒ありげな史跡がいくつかあるが、地形図に記された古い登山道はもはやなく、タンクローリーの行き交う林道がどこまでも続く。

 父恋し道を分けるところを直進してしばらくで、林道が終わり、やっと登山道に入れた。
 行動開始からここまで、2時間近くかかった。

 カラマツ林の中をずっと登っていく。
 積雪はほとんどないが、身体がなまっているのか、けっこうつらい。

 約1時間でようやく小楢峠。
 このあたりの尾根には雪が吹きだまっているが、それでも10センチ程度だ。
 かなりよれよれになって山頂。

 伐開された南面からは、霞のためぼやけているとはいえ、富士山が大きい。
 背後には、黒い奥秩父連山。
 どっしりと落ち着いた金峰山の上部だけが白く光っている。
 樹林越しに見えるのは純白の白根三山だが、手前に立つ送電鉄塔がぴかぴか光っていて、見苦しい。

 柱と屋根のだけあずまやで大休止。
 この山頂一帯は、シラカンバの群生帯で、なかなか美しい。

 帰りは、南への尾根を下った。
 少し下ると、幕岩。
 ピークへの鎖が下がっていたが、肩が痛いのでパス。

 その先、大沢の頭(1673mピーク)への登りは、やや雪が深い。
 ここには、父恋し道が上がってきていて、好展望。
 山頂からここまでは雪の上に人の歩いた跡があったが、ここから先はけものの足跡のみ。

 ここの下りは傾斜がきつくてすべりやすい。
 途中で、どこからか、首に鈴をつけた犬が下ってきたが、目を合わせただけでまたどこかに行ってしまった。
 近くで銃声も聞こえたから、たぶん猟犬だろう。
概念図
 1467mピークから右(南西)への踏みあともあるようだが、ここは地形図の破線通りに行く。

 みだれ岩から少し下ったところに、花束がいくつか置いてあって、いやな感じ。
 下りきると、一次の峠で北原・洞雲寺に至るという道標がある。

 眼前の岩峰(見返りの岩)を、新しい鎖を使って登りきると、大沢の頭がよく見える。
 北方向はやはり、きれいな青空だ。

 地形図に妙見山との記載がある三角点峰上に、妙見山への道標があったので、やや混乱する。
 その先で富士見台へと記された分岐も。
 1358m三角点は、妙見山ではないのか。

 と思ったら、ずっと下って標高1230m内外の貧相なピークに妙見山という表示があった。
 ヒノキやツガが生えており、展望も祠のようなものもない。

 あとは植林帯をどんどん下れば、鼓川温泉の駐車場に降りついた。