相変わらず、すべてが凍る朝が続いている。
雁坂トンネルを抜けると、雁坂嶺や鶏冠尾根の背景は真っ青な空なのだが、南を見ると、春霞。
どんなに寒くても、春はもうすぐそこまで来ている。
ひさびさのサイクリングだが、登り下りがあるのでけっこうきびしい。
オーチャードヴィレッジまで1.25kmという看板のある交差点でギブアップし、自転車をデポして歩き出す。
周囲はほとんどブドウ畑ばかりで、ラジオをかけながら剪定作業をしている人が多かった。
しばらく歩くと、オーチャードヴィレッジフフという、何かの施設。
ここにはレストランなどもあるようだ。
施設を抜けても林道が続く。
座頭塚、山の神、布袋石、開山碑など、由緒ありげな史跡がいくつかあるが、地形図に記された古い登山道はもはやなく、タンクローリーの行き交う林道がどこまでも続く。
父恋し道を分けるところを直進してしばらくで、林道が終わり、やっと登山道に入れた。
行動開始からここまで、2時間近くかかった。
カラマツ林の中をずっと登っていく。
積雪はほとんどないが、身体がなまっているのか、けっこうつらい。
約1時間でようやく小楢峠。
このあたりの尾根には雪が吹きだまっているが、それでも10センチ程度だ。
かなりよれよれになって山頂。
伐開された南面からは、霞のためぼやけているとはいえ、富士山が大きい。
背後には、黒い奥秩父連山。
どっしりと落ち着いた金峰山の上部だけが白く光っている。
樹林越しに見えるのは純白の白根三山だが、手前に立つ送電鉄塔がぴかぴか光っていて、見苦しい。
柱と屋根のだけあずまやで大休止。
この山頂一帯は、シラカンバの群生帯で、なかなか美しい。
帰りは、南への尾根を下った。
少し下ると、幕岩。
ピークへの鎖が下がっていたが、肩が痛いのでパス。
その先、大沢の頭(1673mピーク)への登りは、やや雪が深い。
ここには、父恋し道が上がってきていて、好展望。
山頂からここまでは雪の上に人の歩いた跡があったが、ここから先はけものの足跡のみ。
ここの下りは傾斜がきつくてすべりやすい。
途中で、どこからか、首に鈴をつけた犬が下ってきたが、目を合わせただけでまたどこかに行ってしまった。
近くで銃声も聞こえたから、たぶん猟犬だろう。
概念図
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1467mピークから右(南西)への踏みあともあるようだが、ここは地形図の破線通りに行く。
みだれ岩から少し下ったところに、花束がいくつか置いてあって、いやな感じ。
下りきると、一次の峠で北原・洞雲寺に至るという道標がある。
眼前の岩峰(見返りの岩)を、新しい鎖を使って登りきると、大沢の頭がよく見える。
北方向はやはり、きれいな青空だ。
地形図に妙見山との記載がある三角点峰上に、妙見山への道標があったので、やや混乱する。
その先で富士見台へと記された分岐も。
1358m三角点は、妙見山ではないのか。
と思ったら、ずっと下って標高1230m内外の貧相なピークに妙見山という表示があった。
ヒノキやツガが生えており、展望も祠のようなものもない。
あとは植林帯をどんどん下れば、鼓川温泉の駐車場に降りついた。