好天予想だったので、富士山を見に雁ヶ腹摺山に出かけた。
金山鉱泉下の駐車スペースからしばらくは林道歩き。
林道といってもかなりの急傾斜だ。
道ばたにはタラノメが多いが、あまりに道ばたすぎるので、若いうちに誰かに取られてしまうのではないかと余計な心配をする。
林道の終点から登山道に入る。
二万五千の「大月」の破線路ではなく、小沢を渡り返しながら金山峠直下を急登するというルートである。
登山道には霜柱が立ち、枯れ草や灌木に氷の羽のようなものがついている。
沢に横たわる倒木には、小さな氷柱も下がっていた。
スギ林の中を急登して金山峠。
ここは十字路になっている。
これは直進して奈良子沢へ降りる方へ直進。
こちらも地形図とはちがっていて、沢沿いに林道が走り、大堰堤がいくつもできていた。
山のなかではカラマツを伐採するチェーンソーの音が響いていた。
堰堤工事がおこなわれている林道を上流側に少し歩き、標識のあるところから急登して尾根にとりつく。
水はこの手前で沢水を汲んでいかなくてはならない。
最初は新しいヒノキの植林地。
そしてすぐに、スズタケの下生えの中のカラマツ林。
中腹はほぼ全山カラマツ林になっていた。
ところどころ急登をまじえながら登り続けるとガードレールが見えてくる。
これも地形図にない林道。
林道わきにはわずかな水流がしみ出しており、雨後には水場として使えるかもしれない。
ここを渡ると雨量観測所。
このあたりからミズナラを中心とした二次林で風情がよい。
シラカンバ、ダケカンバが見えてくると、姥子山への分岐。
さらに登っていくとウラジロモミが混じってきて、自然度が高くなる。
岩のごろごろしたところを過ぎると最後の登り。
山頂から富士山
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霜がとけた上にカラマツやミズナラの葉っぱが積もったところはすべりやすくて閉口した。
足下には小鳥が食べ散らかしたツルウメモドキの実。
ハイカーの騒ぐ声が近くなると茶色い草原で、南アルプス北部が一望できる。
そこからとてもかっこよいウラジロモミとダケカンバのある山頂までは、すぐだった。
空には一点の雲もなし。
3週間前よりずっと下まで冠雪した富士山がすばらしい。
この山にはこういう日にこそ、登りたいものだ。
帰りは姥子山に寄ってみようかと思って分岐を東側に降りたが、林道には鉄砲を持ったハンターがたむろしていたので、姥子山はパス。
もと来た道を戻った。