徳和の集落から林道に入ったところに自動車をとめ、林道を歩く。
ここの林道にはシデシャジンがすこぶる多い。
キンミズヒキがすでに花をつけている一方で、オカトラノオがまだ咲き残っており、初夏と初秋が同居している感じ。
登山道に入ると植林で、奥武蔵的雰囲気。
林道を渡り、小さな谷状のところを突き当たると、銀晶水。
感じのよい水場だ。
左手の尾根の上に上がると、カラマツの植林帯であるが、アカマツ林もある。
ヒロヒダタケが出ていた。
木漏れ日のなか、フシグロセンノウ、オオバギボシ、ソバナ、ツリガネニンジンなどが咲いていた。
シモツケソウの花がしだいに多くなってくると、錦晶水。
ここも立派な水場。そこからひと登りで国師ヶ原。
シモツケソウ、オミナエシ、チダケサシ、ヤナギラン、コオニユリ、ヤマオダマキ、アザミ、ツリガネニンジン、ヤマルリトラノオ、ウツボグサ、グンナイフウロなどが咲き乱れていた。
乾徳山へは、「迂回新道」をとった。
カラマツチチタケやシロハツモドキなどキノコはあちこちにあったが、食べられそうなものはなかった。
樹林帯のなかだが、オクモミジハグマ、ソバナ、レンゲショウマ、シモツケソウ、ミネウスユキソウなどがずっと咲いていた。
30分ばかり行くと、初めての鎖場。
そのあたりにはコキンレイカが咲いているが、もう名残の花だ。
コケむした奥秩父的樹林帯になると、オオツガタケに似たキノコ。
急な登りをひと頑張りで、黒金山との分岐点。
小さな岩峰を越えたピークが、乾徳山頂上であった。
ガスのため、展望は皆無。
山頂周辺には、イワインチン、シラネアザミ、ヤマハハコ、ハナイカリ、オトギリソウ、キリンソウ、ミヤマキンバイ、ミネウスユキソウ、ミヤマウイキョウに似た花などが咲いていた。
もっともみごとだったのはホツツジで、ピンクの小さな花が満開であった。
シモツケは花が終わったところのようだった。
下山は正面コース。
岩場が三ヶ所ほどあってスリルがあった。
再び樹林帯のなかになり、ときどき岩場をまじえた尾根の下降となる。
のびやかな広い草原は、扇平。
マツムシソウ、ルリトラノオ、オオバギボシ、ヤマハハコ、ツリガネニンジン、コオニユリ、コウリンカ、オヤマボクチ、オミナエシ、カワラナデシコ、ハナイカリ、シモツケソウ、シラヤマギクなどが、ススキの中に咲いていた。
ダケカンバの林を抜けると、国師ヶ原。高原ヒュッテで食事をし、登山口まで一気に下った。
「笛吹の湯」で汗を流し、乾徳山恵林寺を見学して家に帰った。