春の里山
- 小町の館から宝篋山 -

【年月日】

2023年3月21日
【同行者】 単独
【タイム】

小町の館(7:28)−小町山(8:26-8:57)−宝篋山(9:45-10:07)
−東城寺(11:07)−小町の館(11:38)

【地形図】 筑波、柿岡 上郷 日立藤沢 ルート地図

 駐車場に着いたのは、最近にしてはいい時間だった。

小町山から筑波山
コブシ

 駐車場の裏から山に入る。
 杉の植林地の中に、よく踏まれた道が続いていた。

 イノシシが生息しているらしく、ヤブの中でしゃがんでいた塊がガサガサと飛び出した。

 ずっと緩やかな登りなのだが、ものぐさ岩というところから傾斜がやや出てくる。
 一時間ほどの登りで、広く整備された小町山に到着。
 ずいぶん早いが、荷を軽くするためここで大休止。

 草花はほとんど見られないが、筑波山がよく見えていた。
 平野側は霞がかかっていて、展望は今ひとつだった。

キブシ
クサボケ

 ここからしばらくは、尾根上を走る車道に並行する道を行く。
 幸い、自動車の通りは少なかった。

 ゲートのかかった林道に入る。
 電波施設管理用の道路らしく、轍がついている。

 踏み固められた二条の轍の間の、少し柔らかいところをイノシシがていねいに掘り起こしていた。
 こんなに大変な思いをしてほじくっても、得るものはあまりなかろうと思うが、イノシシはあまり大変だとは思わないのかもしれない。

タチツボスミレ
東城寺の白樫

 すぐにニヶ月ぶりの宝篋山。
 山頂広場は相変わらず、善男善女で大いに賑わっていた。

 コブシの花が満開で、山桜も咲きかけており、足元ではタチツボスミレに混じってクサボケも咲いていたのだが、週末に植えたばかりと思しき水仙も咲いていた。
 おそらく悪気はまったくなく、花をたくさん咲かせたいだけでこういうことをするのだろうが、水仙がここではびこってしまったらどうするのだろう。

 帰りは途中まで前回の道を下り、極楽寺の分岐を今回は直進した。

 こちらは雑木林が多くて明るい道だった。
 尖浅間山への登りにかかる手前で左の分岐に入る。
 ここからは、雑木混じりのスギ林。

 小沢を下っていくと広いところに出るが、ここで平地に出ると遠回りになる。
 トラバースする山道をしばし行くと、白樫と思える照葉樹の森になり、東城寺の境内に出る。

 すこぶるきれいに掃き清められた境内をひとわたりお参り。
 建造物もさることながら、二本の大きな白樫が、目についた。

 登山口へはまだかなり歩いたが、だいたい思っていた時間に下山することができた。

東城寺
伊能忠敬銅像

 下山後、千葉県佐原の伊能忠敬記念館に向かった。
 土浦から近くはないと思っていたが、やはりけっこう遠かった。
 途中、疲れて一時間ほど休んだが、2時ころには佐原に着くことができた。

 一月に訪れた間宮林蔵記念館よりずっと大きな資料館で、見学者もすこぶる多かった。
 それもそのはずで、伊能先生が描いた精細な地図の殆どが国宝で、それがところ狭しと展示してあるのだった。
 伊能先生が使った測量道具類も揃っていて、じつに面白い資料館だった。