−長福山−
今回の小旅行の主目的は、米・大豆その他食糧の調達だった。 大子町の余暇活用センターやみぞの予約ができたので、奥久慈男体山周辺を歩くことにした。
長福寺近辺のようすが、地形図とずいぶんちがっていたので、養護学校・中学校の裏まで行くのに、ひどく時間をくってしまった。 中学校のグランド東側から谷地沿いにつけられている山道に入った時にはもう、2時半を回っていたから、日の短い季節だけに、けっこう忙しい山歩きになってしまった。
アカマツの多い尾根道は感じがよいが、思ったより長い。
しだいに傾斜が増してくると、地形図にのっていないスーパー林道で、自動車が行き交っている。
ひと登りで、古い林道あとに出る。
人家が見えると、左手に、長福観音堂への古い石段が見つかる。
短いのも含めて5つある石段を登りきったところが、長福観世音堂。
山頂へは、お堂の右手の竹やぶの中につけられた道を急登する。 左の方の細長いピークの方が高いような気がしたので、踏みあとをたどってみたが、山頂らしいものは見あたらなかった。
日暮れが迫ってきたので、その足で観世音堂まで戻り、お堂の階段に腰かけて小休止。
この山中で暮らすのはたいへんだと思うが、犬の吠える声や子どもの騒ぐ声が聞こえると、心が和む。 自動車に戻ったとき、すっかり暮れた空には、月が煌々と輝いていた。 |