真夏の八海山

【年月日】

2015年8月9日
【同行者】 単独
【タイム】

ロープウェー山頂駅(9:32)−女人堂(10:26-10:47)−入道岳(12:50-12:59)
−女人堂(14:17-14:26)−ロープウェー山頂駅(15:00)

【地形図】 五日町 八海山 ルート地図

 とても蒸し暑い日になりそうだった。
 御神楽岳に行った日がちょうどこんな感じだった。
 自宅から行動用の水を2リットル持ってきたのだが、これではとても足りそうにないと思ったので、途中でもう1リットル買い足した。

 ロープウェーのチケットを片道分にしようかとちょっと迷ったが、暑さが厳しいので往復分にした。
 ロープウェーが待ち時間なくすぐに出てくれたので、ちょっと得したような気分になった。

 急斜面を乗り物に乗って通過し、尾根に上がるのだが、尾根の上の暑さも下界と似たようなものだった。
 ロープウェーの乗客の大半は観光客のようだったが、こんなに暑くては、せっかく標高の高いところに来た意味がないのではなかろうかと思った。

入道岳から振り返る八ツ峰(大きな写真)
アカモノ(大きな写真)

 尾根道を登って行くと、アカモノの実が色づいていた。
 道ばたのヤマアジサイが暑いなりに、美しい。

ヤマアジサイ大きな写真)
ヒメシジミ(大きな写真)

 大倉登山口からの道を合わせて少し登ると、平坦な尾根になる。
 さらに少し登ったところが女人堂(避難小屋)だった。
 ここで大休止。

 飲み物を口にすると、汗が吹き出すが、ここは塩分補給も兼ねてラーメンタイム。
 小屋のわきには、八海山大神と彫られた大きな石碑や、○◯霊神と彫られたたくさんの石碑が建てられていた。

タマガワホトトギス(大きな写真)
ヨツバヒヨドリ(大きな写真)

 ちょっと考えれば、「霊神」はこの場で入定を遂げた行者の記念碑かと思われるが、生きながらミイラ化するほどの覚悟のある行者がこんなにおおぜいいたとも考えられない。
 その点やや疑問である。

 その先しばらくで、祓川の水場だが、あまりいい水ではない。

 薬師岳へはそこそこ急登である。
 ピークの直下には鎖が設置されているが、さほどの傾斜でないので、鎖を使わなくても歩いていける。

トリアシショウマ(大きな写真)
ミヤマホツツジ(大きな写真)

 タマガワホトトギス・ヨツバヒヨドリ・トリアシショウマ・ミヤマホツツジ・ソバナなどが、点々と咲いている中、登りつめると、わきに役行者という石柱の立つ石像があり、さらに何かの神像が立つ。
 八海山は修験の山なので、各ピークの名前は仏教に由来するが、比較的新しく建てられたと思しき諸像は、神像なのだ。

千本檜小屋(大きな写真)
コキンレイカ(大きな写真)

 少し下ると千本檜小屋で、登山者が休んでいたが、自分はまだ休むほどでもなかったのでさらに進み、八ツ峰にとりついた。

 最初のピークは地蔵岳で南西側の岩溝からよじ登る。
 ここに立つと、険悪な稜線がよく見える。

摩利支天岳(大きな写真)
シモツケソウ(大きな写真)

 その先しばらくは、岩場の連続だ。
 岩は礫岩でホールドは多いが、いかにも剥離しやすそうなため、全体重をかけるのには躊躇する。
 もっとも、鎖は完備されており、長い岩場でもないので、それほど怖くもない。

 最後のやや長い露岩下りを終えれば、巻き道コースの分岐で入道岳まで少々のところだ。
 ここも休まず入道岳へ向かう。

中ノ岳(大きな写真)
ママコナ(大きな写真)

 眼下には水無川源流域の雪渓が光り、正面に駒ヶ岳がそびえる。
 一帯の山腹は雪崩によって磨かれ、岩壁がむき出しになっている。
 コースを外れたら、どうやっても助からないだろう。

オオバギボウシ大きな写真)
巻き道(大きな写真)

 ママコナ・タカネナデシコ・アキノキリンソウなどを見ながら、しばしで入道岳に着く。
 中ノ岳には雲がかかっておらず、激しく落ち込む八海山との中間尾根もよく見えた。
 ここから中ノ岳へ行くなど、まっぴらだと言わざるをえない。
 中ノ岳と駒ヶ岳の間には、荒沢岳の鋭鋒がのぞいていた。

オヤマボクチ大きな写真)
ソバナ(大きな写真)

 ここで小休止して引き返す。

 帰りは巻き道を行ったが、八ツ峰ほどではないが、こちらも鎖場の多いルートだった。数人連れのパーティが難渋していたので、いくらか時間がかかってしまった。

ベニヒカゲ大きな写真)
八海神社の杉1(大きな写真)

 女人堂まで戻ってもう一度休み、あとは山頂駅まで急いだ。
 下りも発車直前に改札を通ることができた。

八海神社の杉2大きな写真)
六日町・龍氣別館(大きな写真)

 下山後、登山の無事に感謝をこめて、八海山神社に参拝し、六日町の龍氣別館で汗を流して帰った。