新緑のブナ林
−赤池から袴岳周回−

【年月日】

2008年5月27日
【同行者】 Uさん
【タイム】

赤池駐車場(7:23)−水場(7:45)−袴湿原(12:07-12:09)
袴岳(14:10-14:20)−柏ヶ峠分岐(10:15)−赤池駐車場(11:45)

【地形図】 飯山 ルート地図

静かな赤池
ちょっと遅かったエノキタケ

 鍬ノ峰から下山した日は、野尻湖に移動してキャンプ場で幕営。
 キャンプ場は、施設が整っているのはありがたいのだが、他のお客さんがいたら騒音がひどくて悲惨だ。
 この日はさいわい、貸し切り状態だったので、静かに眠ることができた。

 朝はゆっくり起きて赤池へ向かう。
 平日とあって、赤池駐車場にも人影はなかった。

 地形図にはのっていないが、一帯は道標の完備した登山道が整備されている。
 赤池から袴湿原へはゆるい登りだ。

サンカヨウ(大きな写真)
芽吹きの前の袴湿原

 ミズバショウやエンレイソウが咲いているが、盛りはすでに過ぎている。
 コゴミやハンゴンソウも同様で、摘むのは無理。

 ちょうどよいのは、ヤマブドウの若芽やワラビなど。
 ミヤマカタバミ・グミ・ユキツバキが見ごろを迎えていた。
 ウグイスやクロジが賑やかにさえずっていた。

 湿原近くでは、サンカヨウの群落が、すばらしい。
 天気はよいのだが、まだ朝露がついている状態だった。

ネマガリタケとブナ林
ナラタケも出ていた

 エノキタケも出ていたが、ちょっと古くなっていたのは残念だった。
 ヨブスマソウが点々と出ていたが、それほどたくさんは見つからなかった。

 前方が小広くなったところが袴湿原。  花はショウジョウバカマが咲いている程度だったが、人の姿のない湿原ほど、風情のよいところはない。
 尾瀬のように広大なところよりも、森の中にぽっかり開けた、このような小湿原の方が好ましい。

 少し戻って、袴岳への登りにかかる。

若ブナの森(大きな写真)
咲き残ったタムシバ

 あたりはブナの原生林。
 林床はネマガリタケで、タケノコも多少見つかった。

 ヒラタケやナラタケも出ていたが、これまた、古くなっていた。
 コゲラ・シジュウカラ・コルリ・ホトトギスなどの声が響く中、緩やかに登っていくと、袴岳。

 タムシバやオオカメノキが咲き、残雪豊富な妙高山塊が眼前にそびえる。
 伐開された山頂一帯にはワラビが出るようだが、芽立ちはまだのようだった。

残雪の妙高山
コシアブラ開く(大きな写真)

 帰りは柏ヶ峠の方向に少し下って赤池に戻る周回コースをとる。
 このあたりのコシアブラはまだ芽吹いたばかりで、ちょうど食べ頃と見えた。

オオイワカガミ
キクザキイチゲ

 イワカガミが見られたのも、ここの下り。
 雪国らしく花も葉も大ぶりのイワカガミだ。

シラネアオイ(大きな写真)
コゴミの原

 サンカヨウやシラネアオイまで咲いていて、とても愉しいルートだった。
 林道に出てしばらく行くと、森の中を散策するコースがあったのだが、ここまでで十分楽しむことができたので、そのまま林道を歩いた。

 ブナの樹下には、たくさんの子ブナが一人前に若葉を広げていた。

オオナルコユリ
子ブナ

 柏ヶ峠分岐を右に折れると、トラバースルートに入る。

 コゴミやゼンマイは大きくなっていたが、オオナルコユリ・ミヤマイラクサ・ウドはまだ若かった。
 かつては畑だったと思われる開けたところをいくつも横切っていく。