ブナ林に冬が来た
−初冬の百里ヶ岳−

【年月日】

2007年11月21日
【同行者】 単独
【タイム】

林道ゲート(9:50)−木地山峠(11:20)−百里ヶ岳(12:20)
−根来坂分岐(12:53)−シチクレ峠(13:00)−小入谷峠(14:14)

【地形図】 古屋 ルート地図

根上がりのトチ大木(大きな写真)
木地山峠の石地蔵

 木地山は戸締めになったらしい家が多く、静まり返っていた。
 車道が行き止まりなので、地元住民以外に通る車もないのだ。

 ゲート前からしばらくは林道歩き。
 ほぼ全面的にスギの山だ。

 左に小尾根を登っていく道を見送る。
 一見して作業用の林道と見えるし、何の道標もなかったのだが、そちらが百里ヶ岳への登山道だったようだ。
 林道の終点から左俣沿いの道に入る。ここにも道標はないが、道形ははっきりしていた。

 しばらくはスギ林。
 ここでは、シカ食害防止用に荷造りテープが、40〜50年生の立派なスギ一本一本に巻かれている。
 さしあたりはよいが、テープが腐食してきたときに見た目が悪かろう。

 植林地を抜けると自然林。
 沢沿いなので、トチ・カツラ・カエデ類などが黄紅葉している。
 ここのカエデはオオモミジかヤマモミジか。

 きのこもまだ多少は出ていて、スギヒラタケ・ニカワチャワンタケ・スギエダタケ・クヌギタケなどを見ることができた。

 相当奥まで歩いたところに道標があり、このルートが木地山峠道だということが判明。
 若干遠回りにはなるが、まぁよいかと思い、そのまま登高。

 足元の雪が少しずつ増えてくる中、地蔵の石仏の建つ、木地山峠。
 北に向かうと桜谷山という道標がある。
 西からの風がとても冷たい。

オオモミジ紅葉
イタヤカエデ黄葉

 若い二次林なので樹林越しに若狭が見える。
 踏みあとは不鮮明だが、ヤブがないので歩きやすい。
 クリタケやチャナメツムタケがまだ、かろうじて残っていた。

 スギ林を抜けると若いブナ林。
 倒木がほとんどない上、積雪も増えてきたので、きのこ探しをする気にならない。
 落ち葉の上に雪が薄く乗っているので歩きにくいが、雪が多少深くなってくる上部はキックステップが効く。

 小広く刈られた百里ヶ岳の山頂から、見知った山は一つもなかった。
 七七頭ヶ岳あたりは見えていそうだが、どれがそうだかわからないのは残念だった。
 北東方向に見える小高い山がもっとも多く雪をかぶっていた。

ブナ林に雪が来た(大きな写真)
伐り残された大ブナ

 山頂から北への下りは急傾斜のブナ林。
 雪も多く、すべりやすい道を下っていく。
 こちらにはところどころに大木もあり、なかなか風情のよいところだった。

 根来坂への分岐を分け、小入谷への道に入る。
 若ブナ林と植林とが交互に出てくる。
 足元にはイワウチワが多い。

 雑木林になるとまもなく、小入谷峠の駐車場だった。