ミスミソウ咲く
- 早春の七七頭ヶ岳 -

【年月日】

2006年3月21日
【同行者】 Uさん
【タイム】

登山口(9:10)−七七頭ヶ岳(11:10)−登山口(12:38)

【地形図】 中河内、木之本 ルート地図

山頂手前の若プナ林
マンサクの花

 琵琶湖のまわりにもう雪はなかったが、北国街道に入ると山はまだ大量の残雪に被われていた。
 高時川にかかる、新しい橋のたもとの広い駐車スペースに自動車を止め、参道入口の石柱から山に入る。

 道形は全くなし。
 もちろん初めて来た山なので、どこが道なのかまったくわからない。
 やむなく、小沢の手前の尾根を急登。
 とりあえず強引に尾根まで上がることにした。

 支尾根にはツバキ・アオキが多く、コナラらしき落葉樹やアベマキではないかと思われる樹木なども生えていた。
 足元では、イワウチワがすでにつぼみを持ち上げており、あと数日のうちには開花するものと思われた。

 尾根の上は雑木林とスギ林が交互にあらわれる。
 雪は今ひとつ締まっていないため、ところどころで踏み抜いて困った。

 ちょっとしたコブを越えると「十二丁目」と彫られた石柱。
 ここで登山道に出合った。

 土の露出したところにはトキワイカリソウが生えていたが、花はもちろん咲いていない。
 ときどき出てくるマンサクの花が目立つ程度だった。

ミスミソウ
咲き始めたショウジョウバカマ

 天気はあまり良くないが、シジュウカラ・クロジがさえずり、3羽のトンビが旋回しながら鳴き交わす、のどかな尾根歩きだった。

 前方に七七頭ヶ岳の山頂が見えてくると、雪がやや深くなる。
 それでも、雪のとけ始めた斜面にはミスミソウの可憐な花が咲き始めていた。

 ブナが多くなってくると、傾斜がきつくなり、積雪が多くなって登山道は完全に見えなくなってしまう。

 雪壁状のところを登りきると、若いブナの林で気分がよい。
 植林された山頂の北側以外は、若ブナ林なので、樹林越しに周囲の雪山が望まれた。
 山頂一帯には西林寺と墨で書かれたお堂と、小さな社があった。

 帰りは、ミスミソウの写真を撮りながらのんびりと下った。
 十二丁目からは登山道を下ったが、ショウジョウバカマは花が開く寸前だった。
 下り着くころには、雨が降り始めた。