納所バス停に自転車をデポし、富川会館裏から山にとりついた。
ここには、登山口を示す道標はなし。
里山らしく常緑樹が多い。
植えられた桧と、アセビ、シキミ、ヒイラギ、サカキ、ヤブツバキ、カシ類がヤマザクラやコナラ、クヌギ、リョウブと混生している。
アカマツはずいぶん枯れているが、これは自然に枯死したもののようだ。
足下には風化して表情さえ読めなくなった石仏。
えらく地味な山だが、見るものはそれなりに多い。
樹相がやや複雑なせいか、野鳥の声が多い。
地鳴きなので判別はできないが、何種類かが棲んでいるようだ。
かと思えば、登山道わきでキツツキのドラミング。
目をこらすが、姿は見えなかった。
群生したウラジロの緑が目に清々しい。
ずいぶんゆっくり登ったが、ほどなく展望のない山頂。
汗もほとんどかかなかった。
ここは、お茶休みだけ。
下山は、納所への谷を急降下。
山頂から林道終点までは20分ほどだ。
このへんは暖かなせいか、アケビの葉が枯れずに残っていた。
犬の吠える声が聞こえたと思ったら、ライフルを持ったハンターが三人。
これから猪背山へシシやシカを撃ちに行くのだそうな。
道ばたのフユイチゴを摘んでいく気にもなれなかった。