竜王スケート場わきを入った登山口に自動車をデポして、自転車で竜王インター近くの南登山口まで走る。
善光寺川一帯は、いつ来ても工事をやっている感じがする。
自転車を降りて八重谷池の堰堤を渡り、モトクロス練習場のようなところを鏡山へ。
周囲はアカマツ林だが、花崗岩の白っぽくザレた土壌に栄養が乏しいのか、大木は見られない。
バイク止めから奥に行くと、かるい瀬音が聞こえる気持ちのよい林道あと。
ここには、サルトリイバラがとても多い。
堰堤を見てしばらく行くと、流れは細いながらも、しばし渓流の様相となる。
近江平野の真ん中で、鳴谷(なるたに)渓谷のこの流れはとても貴重だと思った。
雪野山にくらべて、こちらの山には、名も知らぬ野鳥も多い。
アカマツやイヌツゲ、サカキなどがめだってくると、鳴谷池。
灰色のツルが飛んでいた。
ここにも、モチツツジの花。
気持ちのよい日だまりだ。
薬師への分岐を見て過ぎると、ようやく傾斜がでてくる。
古い石積みがあちこちにあって、この山の由緒を物語っていた。
登りつめると、鏡山の最高点。
ここは、ヒノキの木立の中のため、展望なし。
「竜王山頂」と記された道標が建っていた。
雪野山も、鏡山も、別名竜王山。
いずれも、平野に水をもたらす水の神として、近江の民から崇敬されてきたものだろうか。
少し下ったところにある展望広場からは、東から北にかけての展望が広がる。
雪野山、箕作山、繖山など。
この日は冬型気圧配置とあって、比良は見えなかった。
北への下山道は、ときおり展望が広がるが、ヒノキが育ちつつある。
こちらにはタカノツメが多い。
この木は、関東では見たことがない。
道幅が広くなり、大谷池を過ぎると、まもなく自動車デポ地点だった。