星野から岩倉山周回

【年月日】

1998年2月23日
【同行者】 単独
【タイム】

セツブンソウ入口(10:20)−道しるべ(10:30)−岩倉山(11:40)
−セツブンソウ入口(12:55)

【地形図】 下野大柿

岩倉山の道標
 永野川の左岸尾根上にある岩倉山(谷倉山)は、栃木市、粟野町、西方村の境界に位置している。
 国土地理院の地形図には、谷倉山と記載されており、山頂にもそのように記したプレートがつけられているが、岩倉山と呼ぶのが正しいようだ。

 栃木市星野町のセツブンソウ自生地近くに、自動車をとめ、橋を渡って、岩倉山に向かう林道に入ると、林道開鑿記念碑のかたわらに、自然石に彫られた古い 道しるべを見る。

 古びてはいるが、彫られた文字は、はっきりと読みとれる。
 石碑正面には、「右 岩倉山道 左粕尾道」とあり、向かって左の面には「明治十七年三月廿七日 地元星野」とある。

 この石碑が、谷倉山ではなく岩倉山が正しいと考えられる証拠。
 ここは、「右 岩倉山道」へ。

 谷底の林道は、とてもひんやりしているが、天気がよいので気持ちがよい。
 雪害によると思われる倒木が処理されないまま残っているところが二、三ヶ所。

 林道はやがて、かすかな踏みあとになり、消滅するが、杣道の残骸を拾いながらなんなく南西尾根へ。

 登り着いたところの腐木の上に、エノキタケがひと株。
 冷凍品なので、鮮度はよさそうだ。

 電波中継施設の無粋な岩倉山山頂はすぐだった。
 展望はないが、暖かな日だまりだ。

 下山ルートは、粕尾への、幅広い防火帯の尾根を見送り、栃木・粟野の境界尾根。

 踏みあとは切れ切れにしかついていないが、迷うところは全くなし。
 粕尾への峠道とおぼしきところは廃道だが、かすかに断続する道の痕跡を拾って谷に下りる。
 途中で、アラゲキクラゲの出た細い立ち枯れを発見。

 このあたりには、春のきのこがなかなか多いので、うれしい。

 芳姫の墓まで300メートルという興味深い道標を見たが、ずいぶん登り返さねばならなそうだったので、見物は断念。

 沢沿いに下ると、まもなくで道しるべのところだった。

 星野のセツブンソウは、ちょうど見頃だった。