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【年月日】 | 1996年3月9日 |
【同行者】 | 単独 |
【タイム】 |
展示林上(9:25)−MTB−落合橋(9:43)−塩沢峠(10:26) |
【地形図】 | 中粕尾 |
桐生川奥の熊鷹山から、東側に広がる重畳たる低山の連なりは、低山派には見のがせない。
秋山最奥の集落木浦原では道路工事をやっていた。交通整理をしていたおばさんに「午前中は通れなくなるよ」といわれたが、下山はどうせ午後になると思ったので、午後には確実に通れるということを確認して、奥に車を走らせ、尾出峠入口にあたるところに駐車した。
今日も登山口までサイクリング。
いくつかの集落を過ぎ、落倉橋という橋の架かっているところで自転車を降りる。
自転車をロックし、落倉沢沿いの林道をゆっくり登っていくと、地形図にあるのとほぼ同じ地点で林道が終わり、むかしの峠道。
峠の直下で道は消えるが、左のクボをつめるとふたたび峠道となる。
塩沢峠には首の欠けた地蔵様が立っており、この道が由緒ある道であることを物語っていた。
踏みあとらしきものがあるにはあるし、意外にヤブも薄いので、とても快適に歩いていける。
野峰、丸岩岳から氷室山にかけての桐生川左岸稜線が樹林越しに見えている。
やがて尾根がやせると今度は永野川側が雑木林となり、石裂山が見え隠れするようになる。
ここの下りは、クロモジの多いヤブだ。
そんな調子で下っていくと、おどろいたことに、いきなり林道に出たので、一気に興ざめ。
スギ林に戻り、ゆるく登っていくと高原山の一画で、新しく植林されたところに登り着いた。
そのすぐ上に鉄塔があり、ペンキで「井上ショーコ」の落書き。
高原山は特徴のない雑木のピークで三等三角点がおかれていた。
高原山から先は踏みあともはっきりしてくる。
空には雲が多く、ときおり冷たい北西風が吹きつけるが、この時期としては上出来だ。
急降下すると植林の中の尾出峠で、標高差200メートルの急登が待つ。
約20分の登りで尾出山着。先客はみんな帰ってしまったので誰もいない。
扉つきの石宮に「勝道上人修行 第二宿営跡」という石碑、それから二等三角点がおかれていた。
山頂北側の一部が伐採されていて展望がよく、地蔵岳と横根山が目の前だ。
ありがたいことに風もやんでくれた。
尾出峠からの下山道は地形図にあるのとは完全にちがっていて、しっかり踏まれた尾根道である。
気温が上がったせいか、小さな淵でヤマメが走るのが見えた。
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