ヤブときどき林道
−赤雪山−

【年月日】

1994年3月5日
【同行者】 単独
【タイム】

不明

【地形図】 足利北部、番場

仙人ヶ岳から望む赤雪山
 6時前に自宅を出発。
 今度もまた少し道に迷ったが、登山口着は8時。
 厳島神社の赤い大きな鳥居をくぐってしばらく車道を歩くとすぐに、行道山からのハイキングコースと出合う。

 さらに進むと車道がとぎれ、巨石群が林立する名草の弁天様こと厳島神社の奥の院。
 ここの巨石群というのはカコウ岩の風化したものだそうだが、なかなか見ごたえがある。
 なかでも弁慶の手割り石というのは円い大石が真っぷたつに割れたもので、どうしてこのようなものができたものか、とても不思議。

 奥の院を過ぎるとあまり大きな石は見られなくなるが、「天然紀念物名草村の巨石」という石碑のあたりにも大石が散乱していた。
 その先しばらくで入山林道終点の車道。

 ここからショートカットしようとヤブに入ったら、コンパスをなくした。
 尾根には仕事道がついていて、シュンランのみずみずしい株が点々とあり、感じのよいところ。

 地図で見ると私が登ったのは白坂峠から南に派生する尾根らしい。
 尾根道は比較的はっきりついていたので、うまくすれば行道山ハイキングコースと接続させることができるかもしれない。
 車道に出るとなくしたコンパスがとても惜しくなった。

 長石林道を左から合わせ、しばらく行くと峠状の赤雪山登山口。
 本格的な山道はここから。
 気持ちのよい雑木林を登っていくと北側が伐採されていて、多高山がよく見える。

 仙人ヶ岳からは赤雪山に隠れて見えなかったが、ちょっとした独立峰のたたずまいで、いまひとつ山の名前はぱっとしないが登りたいという気を起こさせるには十分の山容だ。

 送電鉄塔の下から三つ目のピークが赤雪山。
 西側が開けていて展望がよく、天気は快晴無風だった。
 ここから仙人ヶ岳がはっきり見えている。

 榛名山とその向こうの草津白根山あたりも見える。
 赤城山はなんといっても堂々たるものだ。
 袈裟丸連峰と皇海山もはっきりわかる。
 奥白根は真っ白に雪をかぶった小さなピークだ。

 低山でめだつのは袈裟丸の手前に尖ったピークを見せている鳴神山だ。
 根本山はここからではぱっとしない。

 赤雪山は正しくは「アケキ山」と呼ぶらしく、原仁田を経て仙人ヶ岳、穴切峠という道標がある。

 大休止の後、来た道を戻った。