大清水から一ノ瀬までのシャトルバス(ジャンボタクシー)が運行されるようになったので、それを利用して、尾瀬沼を一周りしてきた。
自宅を出たのは3時ごろだったのだが、いつものように途中休憩が長くなってしまい、大清水に着いたのは8時半を回っていた。
最寄りのバスが出るのは9時だった。
一ノ瀬周辺はブナ林だから、まだやや浅いとはいえ、紅葉が始まっていた。
沢は多少増水しており、天気もよかったので、いい感じだった。
冬路沢を渡って尾根にとりつくところもブナ林。
カエデ類やツタウルシは紅葉していたが、ブナはまだ、黄緑色だった。
ジグザグを切って登り、尾根にあがれば、傾斜がなくなり、木道歩きとなる。
湿った木道は滑るので、慎重に歩く。
三平峠が近くなると、オオシラビソの森となり、そのまま尾瀬沼畔ヘ下り着いた。
燧ヶ岳はよく見えていたが、雲は意外に多かった。
長蔵小屋方面へ歩いていくと、湿原の草紅葉がみごとだった。
草紅葉の尾瀬を訪れたのは、初めてだった。
湖畔のベンチで大休止。
風もなく、心地よい。
尾瀬沼あたりはオオシラビソなどの針葉樹林帯なのだが、ダケカンバもずいぶん混じる。
針葉樹と黄葉したダケカンバが作り出すモザイクも、美しい。
ニッコウキスゲの大開花を久しく見ていない大江川湿原も一面の草紅葉だった。
ここは相変わらず、写真の写り映えがよい。
尾瀬沼北岸は、針葉樹林帯と小さな湿原が繰り返しあらわれる。
花はまったくないが、やはり尾瀬だけあって、景観は言うことなしだった。
沼尻の休憩施設は、工事のため閉鎖されていたが、ここで小休止。
いつもなら先を急ぐのだが、この景色をじっくり鑑賞しない手はない。
尾瀬沼南岸は、すぐに出てくる小沼湿原から、燧ヶ岳が見えていい感じなのだが、雲がずいぶん増えてきた。
その先、湿原はなく、夏ほどではないが人の多い三平下で休む気にはなれず、そのまま三平峠ヘ登る。
陽の当たる角度が変わって、紅葉がやや濃くなったようにも思うなか、下りが一ノ瀬までだと思えば、とても気が楽だった。
バスに乗り込むと、林道をずんずん歩いている人も多く、元気だなぁと思った。
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