まずまずの大人数だが、コントロール不可能という程でもなかったので、パーティとしてまとまって行くことにした。
先頭が富士見峠手前の分岐を見落とすとまずいので、自分が先頭を行った。
樹林帯の登りは見るものも少ないが、ブナ林からオオシラビソ林への変化や、枝の垂れたオオシラビソの樹形など、勉強できる部分も多少ある。
少々飽きてきたころ、横田代に飛び出すと、歓声が上がる。
雲ひとつない快晴で、北側が一望でき、草原にはキンコウカやタテヤマリンドウが咲いて、涼しい風が吹く。
これぞ高層湿原だという景観を目にすることができた。
少し休んで、中原山を越えるとすぐにアヤメ平で、また腰を下ろす。
ここからは南側も開けて、武尊山や遠く富士山まで見通すことができた。
北側遠くには残雪の残る平ヶ岳や奥只見の山が見えていた。
竜宮分岐までのヤセ尾根に入ると、富士見下あたりのブナ林がよく見える。
ここも学習ポイントだ。
池の畔から燧ヶ岳を眺めればしばらくは、単調な下りだ。
土場付近のダケカンバ林で少し勉強すると、長沢頭からの急降下となる。
ここはネズコの大木くらいしか、見るものがない。
長沢の流れを渡るところで休む。
沢のそばだからいくらか涼しいが、標高が下がったぶん、空気が生ぬるい。
竜宮十字路で大休止。
雲が出てきたが、雨になる気配はまったくない。
このあたりのニッコウキスゲは本当に少なくなってしまった。
キンコウカ・トキソウ・サワラン・シラタマホシクサなどが咲くとはいえ、花はあまり多くなかった。
今回はヨッピ橋にいかず、山ノ鼻に直行した。
こちらも、湿原の乾燥化が進み、ヤチヤナギが一段と増えている感じがした。
木道のあいだはシカも食べづらいのか、カキツバタは比較的よく咲いていた。
山ノ鼻は相変わらず混んでいた。
この先は間違えようがないので、小グループごとに鳩待峠へ向かってもらった。
鳩待峠に着いたのは、13時過ぎで、今までと比べてずいぶん早かった。
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