激ヤブを抜けて
−鬼太郎山−

【年月日】

2016年12月8日
【同行者】 単独
【タイム】

とりつき(13:28)−鬼太郎山(14:31)−とりつき(15:32)

【地形図】 坂シ内、成子内 ルート地図

 北関東道ができて初めて、高崎ジャンクションから友部まで走った。
 さすがに速い。

 常磐道を北上し、福島県に入ると、随所に線量表示が出てきて、原発事故が進行していることを想起させる。
 常磐富岡インターで降りると、人が暮らす気配はまったくない。

 田んぼも畑も荒れたままで、人家はあっても人の姿は見えず、マイカーがとめられていないから、どこも留守なんだということがわかる。
 一方、トラックはたくさん行き来していて、除染景気はまずまずよさそうだ。

 山の西側に送電鉄塔があるので、巡視路を使ってピークに近づき、適当な斜面を登ればさほど困難ではないと考えて、巡視路に入った。
 杭には、福島東幹線とある。
 第一原発から東京へ送電していた送電線だ。

鬼太郎山主稜線(大きな写真)
下山ルートで見たモミ(大きな写真)

 思った通り、巡視路はしっかりしていた。
 四番目の鉄塔からだと急登になるので、三番目の鉄塔を過ぎたところから支尾根にとりついた。
 ここは、その先の沢を詰めたほうが楽だっただろうが、それは結果論だ。

 少し登ったところからいきなり、スズタケの激ヤブが始まる。
 秩父のスズタケは近年ほぼ枯れたので、こんなひどいヤブを歩くのは久しぶりだった。
 ヤブが薄くなる気配はほとんどなく、主稜線に出る少し手前まで、ヤブこぎが続いた。

人が暮らす風景(大きな写真)
将軍杉(大きな写真)

 主稜線に出るとスズタケは少なくなって、歩きやすくなった。
 多少急傾斜ではあるが、落ち葉を踏みながら、ピークへ登りつめた。

 冷たい風が吹いており、落ち葉が積もっていて、火器の使用がためらわれたので、休まず下山にかかる。
 登ったきた尾根はヤブがひどいので、一本南の尾根を下ってみたが、コチラも同じようなヤブ尾根だった。
 最後は沢に下りついたが、杣道などは存在せず、沢の中にもスズタケが生えていた。

 川内村を訪れたのは20年ぶりだったが、富岡町と違って、除染関係トラックが走ってはいたものの、こちらでは普通の暮らしが営まれており、大人や子どもが道を歩いていた。
 地元の方に、上川内の将軍杉を教えていただいた。
 これは大きかった。

診療所裏のブナ(大きな写真)
診療所裏のモミ(大きな写真)

 国保診療所の裏山にも大木があるとのことだったので、立ち寄ってみた。
 海老澤稲荷神社横のブナ、斜面に生えていたモミは立派な木だった。