この日は自宅に帰らなくてはならないので、福島市内の山を選んだ。
市内から絵馬平に抜ける林道の途中から歩き出すコースの入口を見つけるのに、少し苦労した。
はじめやや湿っぽい道を歩く。
道の真ん中がえぐれて滑るので、やや歩きにくい。
ほどなく、枯れ木の根元にクリタケを発見。
この季節は、どこへ行ってもクリタケに出会える。
弁天山への道を分けるあたりからは、広くて平坦な道。
オートバイの轍も見える。
このあたりは、いかにもきのこが出ていそうな斜面なのだが、なぜか何も出ていなかった。
コシアブラの葉が黄葉しているのがあちこちに見えた。
花見山分岐をすぎると、甘い匂いがあたり一面に漂っていた。
まわりを見回しても、それらしい花は何も咲いていない。
あれはなんの匂いだったのだろう。
道ばたに群生したセンボンヤリは、すべて綿帽子状の種子になっている。
ガマズミやサルトリイバラなどの赤い実も、あちこちに見えた。
頂上近くの笹ヤブの中でようやく、いくつかのムラサキシメジを見つけた。
1時間ほどで山頂。
千貫森の特徴的な山容が、間近く見えた。
三角点前に建てられた覆屋の中に、雷神と彫りこんだ石塔。
その左脇には、金剛、三峰。右脇には風神、山神と彫られた石塔が、センボンヤリを携えて建てられていた。
ここで大休止し、オオウラジロキの実を拾いながら、もと来た道を戻った。