「阿武隈の雄峰鎌倉岳 鰍コース」という看板のわきに自転車を置き、萩平登山口近くに自動車を停めて、「天日鷲神社入口」の石柱のあるところから歩きだした。
さっき登った五十人山と違い、ずっとスギ林のなかの道。
スギがカラマツに変わると急登になり、ひたすら下を見て登る。
少し登って右にスギ林が見えると尾根をはずれ、荒れた林道。
そこをやや右に下ったところが石切り場あとだ。
ここは水場でもあるのだが、たまり水のため使えない。
ここからはさらに急な登り。
しばらくで上の水場だが、ここもまったく使用不可能。
高柴山と片曽根山が見える。
この日は午後のため逆光気味のうえ、うすく靄がかかっていたためあまりすっきりとは見えなかった。
第二のベンチを過ぎると若いブナが見られるようになり、頭上に岩峰を仰ぎながらなおも急登を続けていくとようやく尾根の上に出た。
冬型が 戻ってきたためか、西側の中通り地方上空から青空が広がっており、風は冷たいが気持ちのよい日になった。
すべりやすい木の桟道を二ヶ所越えると岩の露出した鎌倉岳の山頂。
文字どおり鎌のようにギザギザした岩のつながった山だ。
三六○度の大展望だが、時刻的にはさっき登った五十人山、手倉山など東側が美しく見える。
竜子山はなかなかいい山だが登山道があるかどうかわからない。
日山はどこから見ても大きい山だ。麓山も見える。
殿上山の向こうの移ヶ岳は逆光気味。片曽根山は午後に登るべき山だ。
高柴山、大滝根山はさっきと同じ姿。
まあまあの天気でさえこれだけ眺めがよいのだから、吾妻、安達太良が見える日はさぞすばらしいだろう。
岩場を少し下ったところに暖かな陽だまりを見つけて大休止。
あまりに気持ちがいいので40分も休んでしまった。
帰りは都路村へと書かれた道標にしたがって、登ってきたほうとは反対側へ下る。
この日は、斉藤下の湯というひなびた温泉で汗を流してから帰ったが、9時
半過ぎには家に戻れた。